国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)は、障がいのある方も、ない方も、
すべての人にご利用いただける施設です。障がい者が主役の芸術・文化・国際交流活動の機会を創出し、
障がい者の社会参加促進をめざします。施設内には、多目的ホールや研修室、宿泊室、レストランを備えています。
プロジェクト
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障がいについて
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脳性まひ/体幹両下肢機能障がい
外出時:簡易電動車いすを使用
家:手動車椅子を使用 (多少のつたい歩き、乗り移りなどは自力で可能)
手:たまに握力が制御しにくくなり(特に右手)、細やかな作業などできなくなる。
足:アトテーゼ・緊張あり。時々足が硬直状態に、歩けなくなり、体位を保てなくなる。
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トラベルサロンに参加した理由
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勉強会
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感想・印象に残ったこと
全てのゲストスピーカー方の話をお聞きできなかったですが、各分野の方々が外出や旅を楽しくなるように、創意工夫や取り組みをいろいろと独自で試されていることが分かりました。一方で、このようなサポートや支援が情報として広く伝わってきていないかな、という印象も若干ありました。
サロン参加者は車イスの方から福祉関係の方、旅の経験者から初心者の方まで、少人数でしたけどひとりひとりバラバラで面白いメンバーが集まったと思いました。また一方で、私を含め、旅する人・したい人の声がなかなか聞こえてこない、という思いもありました(情報の伝達や経験の有無は、地域格差や一部の人々だけが知り得ること、その他の事情があるかもしれませんが)。このような勉強会、情報交換を小さな規模でも頻度多く続けていくべきだな、と思いました。
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台湾旅行
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楽しかったこと
印象に残ったこと
ご存知のとおり、台湾入国から出国まで雨降りだったことです。おかげで、新調したカッパが大活躍、代わりに車イスでの身動き・移動のしづらさ倍増、濡れに濡れたある意味大冒険でした。
波が打ち寄せる野柳も昔の名残が多く残る九份も、広がる景色が見えず、急な坂と滑りやすい地面で車輪をとられかけ緊張したこともたびたびありました。荒れた海岸線と岩地は日本海に似た迫力で、しとしと霧と雨の山間の町も風情があって(ありすぎて)印象的でした(実は、私自身が自他共に認める雨男です)。
高雄では、強い地震に遭い、予定が狂い台北に戻れないかもしれないという不安が一瞬、頭をよぎりました。しかし台湾に来て初めての太陽の光を浴び、現地の車イスの方々と交流でき、一時の暖かさを感じられ良かったです。また次の機会があれば、高雄でゆっくりと過ごしてみたいと思わせてくれた一日でした。
心のバリアフリーという視点では、旅こころさんをはじめ、ホテルの方、駅員の方、居合わせた人のちょっとした気遣いや手助けが、(日本の)いつもより自然に感じられた。 私自身、「謝謝!」を何十回云ったのだろうか、と思った。
ともあれ、雨とハプニングに振り回された台湾旅行・・・全て印象深いエピソードです。
不満だったこと・改善点
思った以上に日程がタイトだったこと。ひとつひとつ手間のかかる私は、トイレや移動などで気がつけば私が最後だったということがたびたび。皆さんは気にしていなかったかもしれませんが、私自身時々、気持ちが焦りメンバーに追いつけ追い越せの状況でした。途中で離脱可能とのことでしたが、それでは一人では行きにくい場所へ行けませんでしたし交流の方々ともお会いできませんでした。ただ、時間に追われていた感はいがめません。体力的には大丈夫でしたが、例えば、ホテルの中や近所を探索する暇、車椅子から降りて足を伸ばす少しの時間、スポットでの周りを見渡す余裕など、作れたらよかったと思います。ホテルでも帰りが遅い時間になり、寝る時間を削り風呂や着替え、翌日の身支度などをし、朝も遅れないように早めに起きる、という感覚でした。
今回は天候に恵まれなかったことや初めての場所だったこと、グループでの行動や私の準備不足なところ、といくつか重なり、仕方ない部分もあるかと。もし、次の機会があれば、費用や日数、身体的なことも考えながら、時間的気持ち的に余裕がある日程を組めれば、と思っています。
不安・困難なことに対する具体的な解決・対処方法について
移動:やはり、現地に行って目で見ないとわからない。急勾配の坂道、いくつかの階段、幅狭の歩道、交通の便や買い歩きも一人で行けそうで行けない道や場所はガイドブックや人からの情報ではあいまい。その解決策:周りの(現地・同行の)人に助けを呼ぶ。遠回りをする。いさぎよくあきらめる。
ホテル:一番の心配は、バスルームが滑りやすく、バスタブの中も外側も踏ん張れないこと。私は、手すりにつかまっていないと、立っていたり浸かっていたりできません。その手すりも無かったり、あってもバスタブが幅広なため、入るのに届かなかったりするときもしばしば。座りながら入るのは、(足や手が着いていないと)体のバランスを保てないので、難しい。入浴はいつも命がけ、ケガを覚悟することも。
その解決策:(同部屋の人が居れば)助けてもらう、(コンパクトなものがあれば)バスマットを持参、(木島さんがおっしゃったように)バスタブの外でシャワーを浴びる、絞ったタオルで体を拭くのみにする。
ホテル玄関:階段や急な坂になっていると、自由に出入りできない。その解決策:(今回のように)ホテルの人に手伝ってもらうか、他の入り口を探す。
緊急時の連絡:ひとりで旅行した場合、仲間とはぐれた場合、知らないところでどう連絡すればいいのか。トラブルや事故などに巻き込まれた場合、動きが取れない自分はどうすればいいのか(アメリカに留学で到着した際、空港で自分の車イスが見当たらず、数少ない乗り継ぎ便に乗り損ね、まだ言葉の通じないなか、オロオロした時がありまして)。
その解決策:誰でもいいから連絡先を知っておく、持っておく。現地の知り合い、頼れそうな方(稀ですが、今回であれば、旅こころさんや現地の車イスの方々)を作っておく。携帯や紙、ペンなど連絡できるものを持っておく、手段を決めておく、など。
とはいうものの、身体的気持ち的に実行できるかはまだ自信に欠けますが。私は障がいとしては極度に重度ではないけれど重い方、かといって、軽くもなく、中途半端に動けたり動けなかったり、厄介なところです。
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今後に向けての意見・提案
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是非、続けていただきたい。なかなか広まらなくても、気持ちや支援が形になるように私も参加、または発信していけたらと思います。今後も各方面の方にゲストスピーカーに来ていただきたいですし、旅行・外出経験のある障がいを持った方をスピーカーとして、(可能であれば)もっと呼んでいただきたいです。
外出や旅行は、私たちにとって重要な話ですが、サロンはこれからも気楽に行けるアットホームな雰囲気であってほしいです。その上で、コミュニケーションをとりやすい役立つ情報交換の場となれば、と思います。
ビッグアイのHP、トップでもカテゴリーの中でもいいですので、”トラベルサロン“がひと目で分かるようにしていただきたい。
(そちら様が企画していらっしゃるように)月1回、半年6~8回程度のペースが程よい、と。だた、旅行実施の時期は、天候の好時期や当人たちの事情も考慮して、毎年違ってもいいかなと。
私自身も人数は今回程度が程よいと思います。気楽な感じも出せる心強いメンバーと人数です。(個々のメンバーや障がいのある・ない人にも因りますが)。(広めていくのがサロンの主旨でもありますから、人数が増えてもいいのかな、と)。
(木島さんがおっしゃっていたように)グループや旅行時期を分けるというのも、賛成です。もちろん、そちら様や参加者の方々の気持ちや予算で余裕を考えて、ですが。
今回は初めてのサロンで海外でしたが、参加者でもう少し自信や資金がでない方がいれば、国内も視野に入れてもどうか、と思います(各地のバリアフリーツアーセンターの方々にも協力していただいて)。
車イスの方だけでなく、視覚や聴覚障がいをもった方、他の障がいの方もサロンには来たらいいなと。
このサロン感想、勝手な要望や的を射ていない感想になっているかもしれませんが、申し訳ありません。私自身、サロンへの参加回数も少なかったですが、台湾旅行を木島さんやメンバーとご一緒できたことに感謝しています。良い勉強の場、いい思い出となりました。これからも、木島さんをはじめ、メンバーや旅こころさん、現地の方々とはつながっていけたらと思います。トラベルサロン1期生として。
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