国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)

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国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)は、障がいのある方も、ない方も、
すべての人にご利用いただける施設です。障がい者が主役の芸術・文化・国際交流活動の機会を創出し、
障がい者の社会参加促進をめざします。施設内には、多目的ホールや研修室、宿泊室、レストランを備えています。

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ビッグ・アイリレーコラムVol.2「WALK WITH A CANE(杖で歩く)」:飯島 秀司

#リレーコラム、愼館長、視覚障害者

ビッグ・アイリレーコラムVol.2WALK WITH A CANE(杖で歩く)」

国際障害者交流センター

業務課長 飯島 秀司

 ビッグ・アイの愼英弘(しんよんほん)館長は全盲者。
 昨秋のこと、“視覚障がい者の通勤風景を動画にしてYouTubeにアップしたらどうなるだろう?と、思いついた私は、早速そのアイデアを館長に打診し、了解を得るに至り、唐突に動画プロジェクト「WALK WITH A CANE」がスタートしました。
迎えた撮影当日の朝、新今宮駅の乗り換え口には、スーツ、サングラス、白杖の三つ揃い(?)の館長のお姿が。

動画の内容は、視覚障がい者が新今宮から泉ヶ丘のビッグ・アイまで、歩く姿をカメラで追ってみた、ただそれだけのものです。
改札口で若い女性と軽くぶつかったり、サラリーマン姿の男性が館長を“サッ”と避けたり、白杖が点字ブロックを見失ったり。
画面に目を凝らしてみたら、様々なドラマが展開していることに気づきます。

インタビューの中で館長は、「家を出る時はいつも”今日は無事に帰ってこられるだろうか?”(と問いかける)」と述べられています。

編集時、私は大写しになった館長のお顔に「全盲」と大文字でテロップを付けました。
それは失礼なことなのだろうか?
一体、どんな倫理上の問題があるのだろうか?
本人が了解していたらそれで良いのだろうか?
そもそも私はこの企画をちゃんと説明できているのだろうか?
そんな判断すらつかないまま、動画を公開しました。

館長は啓発のためならば、何も惜しまれないことを私は知っていました。
理解のために“闘う人”たらんことを知っているが故、私は甘えて無茶をお願いしたのです。

カメラで捉えたかったのは、生きる姿。
孤独をひきうけているその佇まい。

次回の本コラムのバトンを、この夏、ビッグ・アイ共働機構の代表に就任されました、西口禎二代表に手渡したいと思います。

動画

「WALK WITH A CANE」
視覚障がい者であるビッグ・アイの愼英弘(しんよんほん)館長がひとりで通勤される姿をカメラに収めました。

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