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“Adventure for all” ビッグ・アイフォーラム2
「障がい者のための国際野外活動フォーラム」

セッション1 「障がい者、難病児のキャンプ場を作る」

公益財団法人そらぷちキッズキャンプ 理事 浅野 房代氏(東京農業大学教授)

自然体験が明日への生きる力になる

ポールニューマンの活動に刺激を受けて
「そらぷちキッズキャンプ」は、難病とたたかう子どもたちが安心してキャンプを過ごすことができる日本初の医療施設が整ったキャンプ場で、豊かな自然があふれる北海道滝川市の丸加高原にあるそうです。約15haもの広大な敷地は、滝川市からの無償提供で、このキャンプ場では子どもたちがたくさんの自然を体験しているとのことです。
このキャンプ場のモデルは、米国の映画俳優ポール・ニューマン氏(故人)が私財を投じて設立した「ホール・イン・ザ・ウォール・ギャング・キャンプ(壁の穴ギャング)」だそうで、その活動をまとめた映像を見せていただきました。そこは、世界中の難病の子供たちがやってきていろいろな野外活動を体験できる無料のキャンプ場。運営はボランティアで、世界中からいろんなメンバーが集まっているそうです。病気の子供たちに何が必要か。高度な医療、より良い病院……確かにそういったものも必要でしょうが、最も大切なことは、その子供たちが青空や風の中でゆったりとした時を過ごすこと、つまり自然の中で生きる力を活用することだ、と映像は強く訴えかけてきました。

夢のキャンプ場が一歩一歩、実現
子どもたちのホスピスケアを研究されていた浅野さんは、「ホール・イン・ザ・ウォール・ギャングみたいなキャンプ場を日本でも実現したい」と発想し、早速、各方面に協力を依頼されたそうです。こうした状況のなか、想いを同じくする医療や自然療法、難病児支援、造園などの専門家が集い、2004年3月「病気とたたかう子どもたちに夢のキャンプ(そらぷちキッズキャンプ)を創る会」が設立されたそうです。
以降、病気の子どもたちを招き、テストキャンプを実施。その中でボランティアスタッフの育成、運営システムの確立、医療ネットワークの構築など、本格開園に向けた様々な検証を行いながら、この事業の目的や意義、必要性などを全国に発信されたそうです。浅野さんは「病気の子どもたちが自然体験をすることで、自己免疫力があがったり、生きていく上での不安尺度が軽減できるという例はたくさんあります」と力説され、医療に必要なのは施設や器具だけでなく、自然とふれあう機会であることを分かりやすく説明くださいました。


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