サマーフェスタ2007
アグネス・チャン「おしゃべりコンサート」
~ありがとうの溢れるコンサート~
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「ひなげしの花」のイントロが流れて幕が開くと、翼の生えた衣装を身にまとった天使のようなアグネス・チャンが登場。ビッグ・アイでは二度目のコンサートとなることもあってか、すぐに打ち解けた雰囲気となり、「命とは終わりのない愛の歌」というメッセージのこもった曲「愛のハーモニー」の熱唱に、会場からは大きな手拍子が湧き起こりました。
今年日本デビュー35周年となるアグネス・チャンですが、子供のころは歌手になるなど思いもつかないほど内気だったそうです。でも、ボランティア活動をすることによって、一生懸命生きることの素晴らしさを知り、たくさんの人と触れ合う喜びを知ったのだとか。
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そんな思いを込めて、「ひなげしの花」「草原の香り」が披露されると、大きな歓声があがりました。皆に親しまれた曲だからでしょうか。前曲とはうって変り、懐かしそうにうなずきながら聞く人がたくさんいました。
歌手でいることを悩んでいたとき、立ち直ることができたのは、母の故郷である中国の山奥で、子どもたちから歌をプレゼントされたから。彼女が台湾でレコーディングした曲を、当時台湾の歌を聞くことさえ許されていなかった中国の子どもたちが歌ってくれたのだそうです。国際的に活動するアグネス・チャンだからこそのエピソードに、皆、感心して聞き入りました。
「素晴らしい今日の日をありがとう」との言葉で締めくくられたコンサートは、感謝の心を強く感じさせるものとなりました。
- アグネス・チャン
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【プロフィール】
香港生まれ。中学生の時に始めたボランティア活動で歌ったことが噂になり、香港で歌手デビュー。72年には「ひなげしの花」で日本デビューを果たす。85年の北京チャリティーコンサートの後、食料不足で苦しむエチオピアを取材するなど、芸能活動のみでなく、ボランティア活動、文化活動にも積極的に参加、エッセイスト、大学教授、日本ユニセフ協会大使として、芸能活動以外でも幅広く活躍中。