インタビュー
カンドゥーコ
ビッグ・アイ スペシャルステージでの本番を目前に控え、リハーサルが終わったばかりのカンドゥーコのみなさん(芸術監督のペドロさん、ダンサーのダレンさんとアニーさん)に、ワークショップの感想やビッグ・アイの印象などをインタビューしました。
何かを感じたらからだを動かす、それがダンスへの第一歩
ダンスでいろんな表現にチャレンジ
私たちのダンスは「コンテンポラリー・ダンス」と呼ばれるジャンルで、バレエや民族舞踊のように決まった振り付けや動きの意味などは少なく、ダンサーがその場で感じたことを身体で表現しています。だから特にストーリーを必要とすることもなく、とくかく何かを感じたら身体を動かしてみるんです。
カンドゥーコでは、いろんな国から振付家を招聘し、作品を創造しているのですが、例えばイスラエルの振付家の場合、最初に動き始めたダンサーの表現が、別のダンサーに影響を与え、さらにまた別のダンサーが動き始めるという作品があります。このようにひとつの身体表現が連鎖するように広がりながら作品を創造するのです。
このように特に決まったストーリーや振り付けがあるわけではありませんが、ダンサーが身体を動かすことによって、観客の心を動かせるような作品を目指しています。
ワークショップメンバーとの濃密な4日間
今回のワークショップは4日間と、私たちにとっては短期間でしたが、とても内容の濃い、有意義な時間の中で作品をつくることができました。参加してくれたのはアマチュアやプロのダンサー、障がいのある人やない人、さまざまな方々が集まってくれました。
まず私たちは、参加者がどのように身体を動かしてくれるのかをじっくりと見ました。そこからさまざまなイメージを連想しながら、動きをふくらませていきました。始めは、どんな作品になるか、誰も見当がつきませんでしたが、ワークショップが終わる頃には、とても魅力的な作品になりつつあると、誰もが実感できるようになりました。
今日、この後の本番のステージでは、すばらしい作品をお目にかけることができそうです。
ホテルもホールもとても気持ちがいい環境
ワークショップ期間中、ビッグ・アイのホテルに滞在しているんですが、とても広くて清潔感があって快適です。さらにホールの舞台は大きく、客席もキレイで、まるでロック・スターになった気分です(笑)。
またワークショップを運営してくれた関係者やスタッフのみなさんも、毎日、とても熱心で、私たちはスムーズに作品づくりに専念することができました。
本当にありがとうございました。
- CandoCo dance company(カンドゥーコ・ダンス・カンパニー)
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【プロフィール】
1991年、セレステ・ダンデガーとアダム・ベンジャミンにより設立。2人がダンスのワークショップを重ねるうちに、障がいのあるダンサーとないダンサーが共に活躍する、イギリス初のプロダンスカンパニーとして急成長をとげる。その活動は、世界のダンス界や教育界、マスコミ界から早くも称賛され、イギリス国内外から多くの公演依頼が寄せられている。
最近では、イギリス国内20日間のツアーや、海外ツアーでヨーロッパやオーストラリア、北米、南米、アジア、アフリカ(60カ国以上)を訪問。2008年北京オリンピック閉会式ではデヴィッド・ベッカムや英国ロイヤル・バレエ団とともに出演。同パラリンピック閉会式にも出演するなど、世界的に注目される活動を続けている。
また、彼らは教育界においても重要な役割を担っており、ダンスは誰にでもできることを提唱し、その草分け的なアプローチで教育機関に注目され、彼らの教育プログラムには毎年数千人が参加している。彼らが先駆けとなったおかげでイギリス全域で障がいのある人とない人がともに活躍するグループが激増し、教育機関でも障がい者学生への門戸が開かれるようになった。
2006年 マンチェスター・イヴニング・ニュース賞(イギリス)
2003年 ITIベスト・インターナショナル・ダンス賞(フランス)
2001年 英国芸術評議会ブレイクスルー賞(イギリス)
1997年 メルボルン・フリンジフェスティバル賞(オーストラリア)
1992年 タイム・アウト・パフォーマンス賞(アメリカ)
その他、世界各国で数多くの賞を受賞。